国民年金と厚生年金

国民年金保険料は給与天引きされない理由と厚生年金保険のしくみとは?


毎日頑張って働いた成果が載っている給与明細書。それを見るのが楽しみなんて人も多いはず。しかし、同時に社会保険料などの控除額の多さにショックを受ける人もいますよね。

社会保険料の中には、健康保険料や厚生年金保険料、雇用保険料、介護保険料なども含まれているわけですが、厚生年金保険は企業によってはあったりなかったりします。

厚生年金保険の有無は企業により変わりますが給与明細書を確認すると、

厚生年金保険は給与天引きされているのに、国民年金が給与天引きされてない、という方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、なぜ、国民年金が給与天引きされていないのか?
国民年金と厚生年金保険の違い
以上のポイントを押さえて解説していきたいと思います。

目次
1 国民年金年金が給与天引きされない理由
2 国民年金と厚生年金保険の違い
2.1 国民年金とは?
2.2 厚生年金保険とは?
3 さいごに
国民年金年金が給与天引きされない理由
結論からいいますと、国民年金が給与天引きされていないわけではなく、厚生年金保険の中に国民年金が含まれているということです。

つまり、給与天引きで厚生年金保険料を払っている方は、追加で国民年金保険料を払わなくても大丈夫なので安心してください。



厚生年金保険料が毎月給与天引きされているから、追加で国民年金保険料を払わなくてもいいんだね。別で払わないといけないと思ってたから焦ったよ…よかった。
 

あなたが働いている会社で厚生年金保険に加入している方は、第2被保険者という立場になり同時に国民年金も払っていることになるので、さらに保険料を支払う必要はないんです。

 

たとえば、総支給額20万円から天引きされる厚生年金保険料は約1万8200円です。厚生年金保険料は総支給額に応じて変わってきますので、総支給額が多くなればなるほど保険料の額が増えてしまうわけです。

この1万8200円の中に国民年金保険料の1万6540円が含まれていることになりますね。

ということは1万8200円から1万6540円を引いて、1660円しか国民年金保険料を払ってないのかと不安に思うかもしれませんが、実際は厚生年金保険料と同等な額を会社が負担してくれているんです。

つまり、1万8200円を2倍して約3万6400円もの厚生年金保険料を払っていることになります。会社負担分を合わせた、3万6400円から国民年金保険料を引いたとしたら、厚生年金保険料が安いなんて思わないはずです。

国民年金が給与天引きされない理由に関しては次のポイントを押さえましょう。

厚生年金保険料の中に国民年金保険料が含まれているので、追加で払う必要はない
給与から天引きされている厚生年金保険料と同じ額を会社も負担してくれている
国民年金と厚生年金保険の違い
そもそも国民年金と厚生年金保険ってなんでしょうか?社会人として働くうえで大切なことなので、まずはきちんと国民年金と厚生年金保険の違いについてポイントを押さえていきましょう。

国民年金とは?
まずは国民年金ですが、基礎年金とも呼ばれ20歳以上60歳未満のすべての国民が加入しなければならない年金制度です。国民保険料は月々定額制で2020年度は毎月1万6540円となっています。

国民全員に加入義務がある
20歳から60歳までが対象
厚生年金保険とは?
厚生年金保険とは、僕たちが必ず加入しなければならない国民年金に上乗せされて給付される年金制度です。こちらは各会社によって変わりますが、一般的に従業員が5人以上いる会社は強制的に加入となります。例外としてはカフェや飲食店などのサービス業は対象外となります。

基礎年金の国民年金の給付金に厚生年金保険の給付金を足した合計を年金として将来受け取ることになります。

 

国民年金に上乗せできる年金制度
従業員が5人以上の会社は加入義務あり


さいごに国民年金が給与天引きされない理由については以下の3つのポイントを押さえましょう。

厚生年金保険料の中に国民年金保険料が含まれているので、追加で払う必要はない
給与から天引きされている厚生年金保険料と同じ額を会社も負担してくれている
次に、国民年金と厚生年金保険の違いについておさらいです。

国民年金    厚生年金保
加入条件    20歳から60歳までの全国民    従業員が5人以上の会社(サービス業を除く)
特徴    国民全員に加入義務がある    国民年金に上乗せできる
今回確認したことは、社会人として必要な基礎知識ですので、ポイントをしっかりと押さえて覚えていただければ幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございます!